南相馬修道院からの便り 「野馬追祭り」 相馬藩の伝統行事で1000年以上続いている野馬追が5月末に開催されました。 親子3代で出場する家族も少なくありません。 おじいちゃんが孫を前に乗せて、3歳ころから訓練しています。 祭りの直前になると、朝練が始まり、午前5時ごろには、このちびちゃんも、 お父さんかおじいちゃんの介添えで乗馬の練習をしています。 こうして次世代にもこのお祭りは受け継がれていきます。 今年から女性の出場の年齢制限が取り払われました。 (これまで20歳以下未婚の女性)
40年前に起きた、アメリカのスリーマイル島原発事故炉の廃炉作業は未着手、 ウクライナのチェルノブイリ原発事故は今後100年(1986年の処理時)が必要と言われています。 東京電力福島第一原発の事故処理総費用は21.5兆円(廃炉には8兆円)、 民間シンクタンクの試算では、事故処理総費用を35~81兆円という途方もない費用と時間がかかるとのこと。 廃炉が決定されている各地の原発にそれぞれこれほどの費用と時間がかかるとして、その費用はだれが負担するのでしょうか? 政府は、原発を推進する方針で、新規の設置だけでなく、耐用年数を40年から60年に引き延ばし、 古い原発も再稼働させようとしています。 事故の可能性がますます高くなって、第2、第3の福島が現実味を帯びてくるように感じます。
「わたしの召命物語 -イエスの花嫁-」 24歳で初誓願を立てて、下関の長府修道院で2年間過ごし、26歳で英知大学神学科に入学しました。 18歳の若者たちとの勉強で、必修の教養科目、特に数学(結局数学は取らず物理でごまかしました)、体育など大変でした。 シスターたちの学生寮に入っていたのでいろんな修道会のシスターたちとのかかわりも豊かでした。 ゴールデン・ウィークや夏休み、冬休みには新幹線で福山の修道院に帰省していました。 ある時の新幹線の車中での出来事です。隣の座席の年配の紳士が話しかけてこられました。 「カトリックの尼さんですか?」「はいそうです」「おいくつですか?」いきなり女性に向かって??と思いましたが、 今さら、と思い正直に「26歳です」と言うと「もったいないなぁ~!!失恋でもしたんですか?」、 「皆さんによく言われるのですが、失恋させてきました!!」と答えると、 興味を持って、しつこく聞かれました。しょうがないな~話すか!? 5月号に書いた女性の生き方を考えたこと、そして、修道院入会前の3月に教会の青年会で、 ミサの後、男性4、5人と女性2人で「奇跡の人ヘレンケラー」の映画を見に行った時のことを話しました。 映画もこれで見納めと、私は特別の感慨を持って、この感動的な映画を鑑賞しました。 見終わって、ちょっともの思いにふけって、はっと気が付いた時には、S君独りと私が取り残されていました。 「お茶でも飲もうか」とS君が誘ってくれたので、近くの喫茶店に入ってお茶を飲んでいると、 彼が改まった様子で、「あの~結婚を前提にお付き合いしていただけませんか?」 「え~、ごめんなさい!私、4月の20日に下関の長府修道院に入会の予定で、 まだ誰にも言っていないので、ごめんなさい、お受けできないです。」と言うと、 しばらくして彼は、「う~ん、イエス様が相手なら負けだ~。 もしダメだったら待っているから、僕のところに帰って来いよ!」と。 その言葉どおり彼は、私の終生誓願まで待っていたようです。 福山教会のカテキスタの方から聞いて、はじめてそのことを知り、彼の誠実な人柄に感動しました。 そして、私は、彼の将来に幸せな道を開いてくださるように祈りました。 こうして私は、いろんな方の捧げによって、この道に生かされていることを、本当に感謝しています。 60年くらい前のこと、極秘も解禁ですね。 こんな内容のことを長い新幹線の道中に話したのですが、紳士は納得出来ない様子なので、 「もったいないと思っていただけるのはありがたいのですが、神様にお捧げするものは、 もったいないようなものでなければならないのではないでしょうか?」と言うと、 「それもそうだな~」と納得してもらいました。 自分を「もったいない!」なんて、ちょっと恥ずかしい気がしましたが・・・。 今日はここまで、皆さんお元気でお過ごしください。 援助マリア修道会 南相馬修道院 北村令子
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