南相馬修道院からの便り 「教派を超えて/小高神社鳥居完成」 修道院東方日の出
明けましておめでとうございます。 たくさんのお恵み、皆様からのご支援をいただいた昨年一年間を感謝し、 今年もどうぞよろしくお願いいたします。
うさぎ年は、飛躍の年と言われます。 世界も日本もみな、平和になって、本当の飛躍の年となりますように祈ります。 卯(有)頂天にならず、神様の御心の頂点を目指して、 地道に一日一日を跳躍の日々としていけますように、 互いに助け合いながら、心配りをしながら、祈りながら邁進していきましょう。 高齢になったので、あまり飛び跳ねないように気をつけます。 どうぞよろしくお願いいたします。
【エキュメニカルなかかわり】 昨年の4月から小高にある日本基督教団の小高伝道所に、東京から飯島信(まこと)牧師が単身で赴任して来られました。 1年前から小高には時々礼拝のために通っておられたのですが、2022年4月からは正式に赴任され、 小高と隣町の浪江の教会を兼任されるようになりました。 小高教会は明治35年ごろに開設され、120周年を迎えるとのことです。 日本国憲法の創案者の一人である鈴木安蔵さんの両親は熱心な信徒で、安蔵さんが受洗しておられたかどうかわからないのですが、 この教会に通っておられ、憲法の人権、信仰の自由などの精神は、この教会で培われたと思われます。 震災後、2019年ごろ再開された礼拝には、小高教会所属の帰還された信者さんが、たった一人のため、 カリタスからも礼拝の応援参加をしていましたが、コロナで応援参加は立ち消えていました。 飯島牧師さんが来られて、月に2回ずつ、小高と浪江で交互に礼拝が行われるようになり、またカリタスからの応援参加が再開しました。 浪江伝道所は、周囲が身の丈ほどある雑草に埋もれたような地域にあって、 再開のために飯島牧師さんと日基教団の信徒の方々が草刈りや教会堂の掃除などの奉仕をされて、入ることが出来るようになりました。 この教会の建物の裏にある牧師館は、まだ震災の時のまま時が止まった状態です。 昨年の9月から礼拝を再開され、私は、10月16日の日曜日午後、初めて浪江のプロテスタント教会の礼拝に参加させていただきました。 東京から来られた牧師夫妻と原町の牧師さん、オルガニストの方、カリタスの2人(私と福田さん)と飯島牧師さんの6人で礼拝を捧げました。 まだ誰も近所に住んでいなくて、周りは荒れ果てた家屋、草ぼうぼうの土地の中で、教派を越えてキリストを信じる者の小さな集いで、 神様を賛美・礼拝するこの神聖なひと時を、父なる神のみ心はどんな思いかと想像し感動しました。 まだ帰宅困難区域が残る浪江町の人々のため、彼らの苦労、彼らの思いを心に留めて、父なる神のみ心にお捧げして、彼らの心に安らぎをと祈ります。 11月20日の日曜日に、また私と福田さんとで2度目の参加をしました。 この時は5人の参加でしたが、礼拝所の脇にある小さな日本間で、震災後初めての茶話会ができました。 飯島牧師さんが、「昨日初めてガスが通りました。今日のコーヒーの湯沸かしは2007年以後初めて使われました」と。 浪江教会は、震災以前に2007年で閉鎖され小高教会と合併したとのことです。 飯島牧師、仙台からの牧師夫妻と、私と福田さん(写真の撮影者)の5人でした。 この部屋の掲示板に、2007年のカレンダーと常磐線の時刻表がそのまま貼ってありました。 時の止まった部屋で、コーヒーをいただきながら、暖かい雰囲気で団らんし、協力できることは、 現代の教会の中で、日本社会の中で、キリストを証ししていく一歩、 キリストが「みなが一つであるように」と願っておられるその祈りを実現することだと思います。 震災後原町のカトリック教会もたった二人の信徒の方が、東京や仙台の信徒の方達のミサへの参加の協力をいただいて、 見事に建て直して来られたことを伺って、この浪江の教会も多くの方々の協力で復活できると信じています。 小高教会は教会付属の幼稚園を併設していましたが、震災・原発事故のため全住民の強制避難によって廃園となりました。 小高には幼稚園はこの教会の幼稚園しかなかったので、小高の住人の多くが卒園生です。 そこで、飯島先生はこの卒園生の有志を募って、月に1回、小高在住の方の「小高への想いを語る集い」という企画をされ、 小高の歴史・伝統、そして小高の暮らしなどのお話を語って頂くことになりました。私たちの小高への思いを深めていただく集いとなるでしょう。 また少しずつ分かち合っていきたいと思います。
新しい年に、 皆様お一人お一人の上に 神様の豊かな祝福と恵み、 幸せな日々をと祈っています。
援助マリア修道会 南相馬修道院 北村令子 追伸 去年、2022年の3月16日の大地震で、小高神社の大鳥居が倒れて事は、4月号で書きましたので記憶にあると思いますが、 7月の野馬追行事の時も鳥居なしのお祭りでした。いつ再建されるのだろうと、散歩の度に物足りない思いをしていました。 宗教が違うと言っても、やはり気にかかるものです。 12月の初め頃のある朝、突然、鳥居が一番上の横石無しのが建っていました。(毎朝5時45分ごろ通るので暗くて写真が取れませんでした) 年末押し迫って、金のしめ縄に、小高神社という額がかかって、のぼりが立って、完成しました。 31日に昼間に散歩をして、写真を撮って来ました。 初詣のために駐車場や出店の準備がしてありました。やっと元の姿に戻って安心しました。 初詣には多くの方が、家内安全、健康で幸せな日々をとお祈りされるでしょう。 世界が平和になるようにとも!! 初日の出
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