南相馬修道院からの便り。追伸

3月16日の6強の地震のために多くの方からお見舞いの言葉をいただき、ありがとうございました。
その後も毎日のように余震が続き、私もベッドに横になると、なんだか揺れているような錯覚を覚えます。
夜中にグラッと揺れると、次に来るか?と身構え、
しばらく様子を見て休むので、何となくぐっすり寝た感じのしない毎日です。

診療所のお医者さんが、多くの方が「くらくらする」、「目が回るようで気分が悪い」と「地震酔い」を訴えて
診療所に来られると話しておられました。大震災から度々なので、体が反応してしまうのでしょう。

南相馬の北部鹿島やそのまた北の相馬市では家屋の被害も大変で、
専門職のボランティアが長期にカリタス南相馬に滞在されています。原則県外の方は断るのですが、
今必要な屋根の専門の方は例外で受け入れ、3月末から5月初旬までは他のボランティアはお断りして、
時には10人近くの方が作業に当たってくださっています。ドローンや高所作業車なども活躍しているようです。
コロナの関係でカリタスに泊まれるのは、一部屋に一人と言う原則なので、
多くの方は車中泊やテント泊で頑張ってくださっています。
このような方々の善意がどれほど被災された方の生きる力になっていることでしょう。


写真:屋根被害

屋根の瓦が積み木をバラバラに崩したように。
命綱を付けて作業をされますが、
ちょっとしたミスでちゃんと命綱が引っかかっていなくてあわや転落!と言った場面もあったと聞きます。

家の中は壁が落ち、天井がぶら下がって、もう住めないくらいになっていても、 支援金の対象にならない人、
保険で直そうとすると、半年、1年待ちと、本当にこの制度何とかならないのでしょうか?

小高工房の「なんばんひろば」に来られた、相馬にお住いの、ある男性の方は、
1年前の修理がやっと終わったと安心していた矢先に今度のことで、
11年前のことがぶり返して、気力が失せて、10日間ほど動けなかった。と言っておられました。
「でも自分はここにきて話を聞いてくれる人がいるからまだ幸せだ。
ちょっとと心が軽くなった」とも言って、お帰りになりました。
私は何もできないけれど、共に生きるということ、寄り添うことの大切さを感じた時でした。

どうぞお祈りや忘れないで心にかけて思い出してくださるだけで結構です、
また直接屋根の修理をしてくださる方の身の安全もお祈りください。

援助マリア修道会南相馬修道院 北村令子



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